第26回近畿臨床工学会開催の挨拶

メインテーマ「近未来の臨床工学」~さらなる多様性へのアプローチ~
大会長 相田伸二(京都大学医学部附属病院)

このたび、「第26回近畿臨床工学会」を記念すべき令和元年11月9日(土)、10日(日)の日程で、京都テルサにて開催させて頂きます。

学会のテーマは、10年後を見据えた、「近未来の臨床工学」とし、今後も発展し続ける私達の業務を考察し、サブテーマを「さらなる多様性へのアプローチ」といたしました。

昭和62年6月2日に臨床工学技士法が公布されてから気が付けば、本年で32年の時が流れました。その間私達の業務は、国民生活の環境が急激に変化する中で、医療の発展と共に様々な医療技術に対応しながら、多様化してきました。

今日の私達は、日本における少子高齢化から世界的レベルにおける異常気象まで、社会環境から自然環境を含めたあらゆる変化についての考察を行い、今後のミッションについて新たに考えなければならない時期ではないかと考えます。このことは、昭和62年に臨床工学技士法が公布された時期に描いていた臨床工学のビジョンを見直し、近未来における医療の発展を支えるメディカルスタッフとして、臨床工学における変革を行う時期だと考えます。

変革には、なぜ変革する必要があり、そして私達の未来を考察し、現状の何を変革しなければならないのかを検討することが重要でないかと考えます。近未来における臨床工学の課題について考察してみますと、医療の進歩に伴うテクニカルスキルと医療安全、社会環境に合った医療体制とワークライフバランス、自然環境に対応すべき災害医療とその組織体制、病院経営におけるSHRM(戦略的人的資源管理)に必要なコンセプチュアルスキルの向上、医療の質に関わるキャリア開発やナレッジマネジメントの実施、少子高齢化や多様化する社会におけるダイバーシティ・マネジメントの取り組み、医工連携による医療現場からのニーズやウォンツの抽出とその製品化など、私達が取り組まなければならない課題は数多くございます。

新たなる未来ビジョンへ向かうためには、近未来における課題解決に向けての取り組みを今から発進して行かなければなりません。

学会では、皆様と一緒にこれまでの経験や問題点を考察し、創造的に新しいビジョンを検討し、近未来に向かって臨床工学の多様性へのアプローチを進めて行きたいと考えております。